100均で十分?基本5道具の判定

最初に投資すべきは「筆」だけ。ほかは100均で十分です

道具100均で十分?投資価値
各社とも馬毛・羊毛の本物の筆があり、穂のおろし方も記載あり。ただし柔らかめなので「ややかため」が好みなら見直す価値あり ★★★
半紙 セリアは3種類あり「高級」表記の半紙も。練習には十分使える ★★
墨液 ダイソーは4種類と最も豊富。「洗うと落ちやすい」タイプもあり、汚れ対策に◎ ★★
下敷き ダイソーの両面滑り止めタイプが優秀。紙が動きにくく文鎮なしでも書ける
文鎮 今回訪問した中ではセリアのみ。ダイソーの滑り止め下敷きなら文鎮なしでもOK

「小学生の習字道具って、最初からちゃんとした書道セットを買わないとだめ?」「100均でそろえるのは、さすがに足りない?」「習字を始めたいけれど、道具をそろえるだけで大変そう…」そんな保護者の方は多いです。

結論からいうと、小学生が習字を始めるときは、最初から高い道具を一式そろえなくても大丈夫です。100均でも、半紙、墨液、太筆、下敷きなど、最初の体験に必要な物はかなりそろいます。

一方で、学校向けの書道セットは、墨・書道用液・筆・硯・中皿・紙・その他書道用品まで含む「授業で困らないための一式」です。つまり、家庭でまず始める道具と、学校で長く使うフルセットは分けて考えてよい、ということです。

この記事では、習字道具 100均でどこまで十分か、書道 必要なものは何か、そして小学生 習字道具 おすすめの考え方を、初心者向けにやさしく整理します。

小学生の習字に最低限必要なもの

家庭で「まず1回やってみる」なら、最初に必要なのは次の5つです。

1. 筆

まず必要なのは筆です。ただし、最初から高価な筆でなくても始められます。

2. 紙

半紙があると、いちばん習字らしく始められます。最初は練習用の半紙で十分です。

3. 墨汁

墨で書くなら必要です。ただし、汚れが不安なら後で紹介する水書きでも始められます。

4. 下に敷くもの

机を汚さないために、下敷きや汚れてもよいシートがあると安心です。

5. 紙を押さえるもの

文鎮があると紙が動きにくくなります。なければ最初は家にある重しで代用してもかまいません。

100均でそろえやすいもの

100均では、書道液、書道用ふとふで、半紙(練習用)、書道用下敷きなどがそろえられます。100均は「体験に必要な基本パーツ」をそろえやすい場所です。

半紙

最初にいちばん100均と相性がよいのは半紙です。初心者のうちは高級な紙より、気軽に何枚か書ける紙のほうが向いています。

墨液

墨液も最初のお試しには十分です。「続くかまだ分からない」という段階なら、まずは手に取りやすい物で問題ありません。

下敷き

机を守る道具は100均と相性がよいです。専用の下敷きがあると、片付けも気持ちもかなり楽になります。

小物類

文鎮、筆巻き、収納用のケース、拭き取り用の布なども、100均でそろえやすい物の代表です。

実際にダイソー・セリア・キャンドゥを回ってきました

「100均で本当にそろうの?」という疑問に答えるため、実際にDAISO(ダイソー)・Seria(セリア)・Can★Do(キャンドゥ)の3店舗を回って、書道用品の品揃えを確認してきました。

まず結果を表にまとめます。

※今回訪問した店舗での品揃えです。店舗の規模や時期により異なります。

商品ダイソーセリアキャンドゥ
太筆
細筆
半紙◯(3種類)
下敷き
墨液◯(4種類)◯(3種類)
固形墨
文鎮
水書き練習シート

太筆・細筆・半紙・墨液は3社すべてで取り扱いがあり、基本的な道具はどのお店でもそろいます。迷ったらセリアがおすすめです。基本の道具に加えて水書きシートや文鎮もあり、1店舗で必要なものがそろいやすいです。墨液の種類で選ぶならダイソーも◎。ただし品揃えは店舗の規模や時期により異なるため、大きめの店舗を選ぶのがおすすめです。

DAISO(ダイソー)

筆は2種類の商品がありましたが、太筆は1種類が売り切れでした。墨液は「洗うと落ちやすい」「筆が戻りやすい」「練習用」「作品用」の4種類と最も豊富。唯一、固形墨の取り扱いもありました。ダイソーの公式サイトを見ると筆の種類はもっとあるので、大きめの店舗ならさらに選択肢が広がりそうです。

ダイソーの墨液と固形墨の売り場
ダイソーの墨液コーナー。4種類の墨液と固形墨、スポイトが並ぶ

Seria(セリア)

今回訪問した中では最も種類豊富でした。筆は2種類、半紙は3種類、墨液は「筆が戻りやすい」「練習用」「作品用」の3種類。今回訪問した3店舗の中では唯一、水書き練習シート文鎮の取り扱いがありました。習字用雑巾もあり、後片付けまで考えた品揃えです。

セリアの書道用筆の売り場
セリアの筆売り場。太筆・細筆に加えてペンタイプの毛筆も

Can★Do(キャンドゥ)

訪問した店舗が小さめだったこともあり、品揃えは3社の中では少なめでした。太筆・細筆・半紙・墨液と基本的な道具はそろいますが、訪問した店舗では下敷きや文鎮はありませんでした。墨液以外はセリアにある商品と同じものでした。

購入品を実際に使ってみた感想

実際にセリアとダイソーで書道道具を購入し、使ってみました。

100均で購入した書道道具一式
今回購入した書道道具一式。セリアで筆・半紙・水書きシート、ダイソーで墨液2種類・下敷き

筆(セリア)

太筆と細筆は、ダイソー・セリア・キャンドゥすべてで売っていた共通の商品を選びました。穂には馬毛と羊毛が使われており、合成繊維ではなく本物の毛の筆です。パッケージには穂をどこまでおろすかの図も記載してあり、初めて筆を買う方にも親切な商品でした。

セリアで購入した太筆と細筆
太筆(ふとふで)と細筆(ほそふで)。馬毛・羊毛の本物の筆

使用感としては、私が普段使っている筆と比べるとやや柔らかめですが、穂先の表現はできるし、半紙に書くには十分な穂の長さがありました。練習用として始めるには問題ないレベルです。

水書き練習シート(セリア)

今回訪問した中ではセリアでのみ取り扱いがあった水書き練習シートです。墨を使わずに水だけで練習できるので、汚れが気にならないのがいちばんのメリットです。子どもや初心者の練習には特に向いています。

セリアの水書き練習シート
水書き練習シート。水で書くと墨汁のような字が書ける

筆運びの練習には十分です。まず水書きシートで練習してから墨を使って作品を仕上げると、半紙や墨の節約にもなります。乾くのに少し時間がかかるので、数枚まとめて買うのがおすすめです。

墨液(ダイソー)

ダイソーから「洗うと落ちやすい」(200円)と「筆が戻りやすい」(100円)の2種類を購入しました。

ダイソーの洗うと落ちやすい書道液
「洗うと落ちやすい」書道液(200円)
ダイソーの筆が戻りやすい書道液
「筆が戻りやすい」書道液(100円)

「洗うと落ちやすい」方は水性染料を使用しており、煤(すす)ではないため衣類についても落ちやすいと思われます。汚れが心配な家庭にはこちらがおすすめです。「筆が戻りやすい」方は煤を使用しており、水性染料タイプより墨に近い色合いで書けます。

下敷き(ダイソー)

今回いちばんの発見がこの下敷きです。両面に滑り止め加工がされており、手で触るとペタペタします。机側も滑りにくいし、半紙も滑りにくいので、文鎮なしでも紙が動きにくく書けました

ダイソーの両面滑り止め下敷き
ダイソーの両面滑り止め下敷き。使用済みPET素材のエコ商品

初めて滑り止め付きの下敷きを使いましたが、文鎮を用意しなくてもよいのは準備の手間が減って助かります。使用済みペットボトルなどから作られたリサイクル素材というのもポイントです。

全体の感想

実際に100均の筆と半紙で書いてみて感じたのは、練習を始めるには十分だということです。筆は複数の種類がある場合、馬毛や羊毛など本物の毛が使われているものを選ぶと失敗しにくいです。

まずはお近くの100均で筆と半紙を手に取って、1枚書いてみてください。書けた1枚を見ると、「もう1枚書いてみようかな」という気持ちが出てきます。値段の高い道具を考えるのは、そのあとでも遅くありません。

学校の習字セットと、家庭で始める道具は別で考えてよいです

ここは多くの保護者の方が迷いやすいところです。

学校用の書道セットは、基本的に墨、書道用液、筆、硯、中皿、紙、その他書道用品を含みます。「授業の中で一通り困らないようにする」ための構成です。送り迎えや準備の負担が気になる場合は、オンラインと通学の比較も参考になります。

でも、家庭で「まず体験してみる」「まず1枚書いてみる」なら、そこまで一度にそろえなくても始められます。最初は、

  • 半紙
  • 墨汁 または 水書き用品
  • 下敷き代わり
  • 紙を押さえるもの

このくらいで十分です。つまり、最初からフルセットを買うかどうかではなく、今の目的が「学校用」なのか「家庭でのお試し」なのかで考えると整理しやすくなります。

最初から高い道具を買わなくてよいもの

大きな書道セット一式

便利ではありますが、最初の段階では過剰になることがあります。とくに、

  • 本当に続けるかまだ分からない
  • 低学年でまずは1枚だけ書ければよい
  • 汚れが心配
  • 水書きから試したい

というご家庭では、まず必要最小限で始めたほうが負担が少ないです。

高価な筆

筆は大切ですが、最初から高級品である必要はありません。初心者のうちは、「筆の性能を使いこなす」よりも、筆に慣れることのほうが大切です。

立派なバッグや収納ケース

学校用なら便利ですが、家庭で始めるだけなら急いで買う必要はありません。最初は家にあるケースや引き出しでも十分です。

逆に、安すぎると困りやすいもの

いちばん注意したいのは筆です

よい筆の条件は、穂先がするどく、そろっていて、毛がよくまとまり、書いていて割れてこないことです。また、はじめての人には、毛がややかためで、穂の長さが短いものが向いています。

つまり、100均の筆で始めるのは十分ありですが、

  • すぐ毛先がばらける
  • 線が安定しにくい
  • 子どもが書きにくそうにしている

という場合は、最初に見直すのは筆からがおすすめです。

紙がにじみやすい場合

最初は練習用で十分ですが、もし書きにくさが強いなら、紙を少し見直すだけでもかなり変わります。ただし、筆ほど優先度は高くありません。

筆は「値段」より「初心者向けかどうか」で見るのがおすすめです

筆選びでは、「高いか安いか」だけでなく、子どもが扱いやすいかを見るほうが大切です。

初心者向きの筆は、「ややかため」「穂が短め」がよいとされています。このタイプは、線がぶれにくく、まだ筆圧や角度が安定しない小学生にも比較的扱いやすいです。

なので、最初の考え方としては、

  • まずは手に取りやすい筆で始める
  • 書きにくさが目立つなら筆だけ見直す

で十分です。

買った筆は、そのままでは使いにくいことがあります

「買ったばかりの筆が固くて書きにくい」と感じることがありますが、それは筆が悪いとは限りません。

筆の穂先は糊で固められており、太筆は約3分の2、細筆は約3分の1を指先でもみほぐすのが基本です。さらに太筆は、水で糊を落とし、水気をふき取ってから墨をつけるのが基本です。

つまり、筆は買ってすぐそのまま使うのではなく、「おろす」準備が必要です。ここを知っているだけでも、「この筆だめかも」と感じる失敗はかなり減ります。

使用後のお手入れまで知っておくと安心です

筆は、使い終わったあとに墨が残ったまま固まると、次に使うときに書きにくくなります。家庭での基本はこれで十分です。

  • 使い終わったら墨のついた部分をやさしく洗う
  • 穂先を整える
  • しっかり乾かす
  • 濡れたまま閉じ込めない

保護者の方が最初にここを知っておくと、道具が長持ちしやすくなります。

体験前にそろえるなら、ここまでで十分です

「まだ続けるか分からないから、まずは体験だけしたい」というご家庭なら、次の最小セットで十分です。

  • 太筆1本
  • 練習用半紙
  • 墨液 または 水書き用品
  • 下敷き代わり
  • 紙を押さえるもの

この段階では、完璧にそろえることより、1回やってみることのほうが大切です。

汚れが心配なら、水書きで始めても大丈夫です

水書きの特徴は、墨不要、水で書ける、乾くと消える、何度でも使える、準備や片づけが簡単、衣類や周りの汚れ対策が不要、半紙サイズで練習しやすいことです。水書きは「簡易版」ではなく、始めやすさに特化した正規の入口です。

水書きが向いているご家庭

  • リビングで取り組みたい
  • 墨の汚れが気になる
  • 低学年でまずは筆に慣れてほしい
  • 準備と片付けをなるべく楽にしたい

水書きのよいところ

  • 汚れを気にしなくてよい
  • すぐ始められる
  • 何度でも練習できる
  • 保護者の負担が軽い

「習字をやらせたいけれど、墨の準備がハードル」というご家庭には、水書きはかなり相性がよいです。詳しくは水書き習字で始める方法もご覧ください。

学年別の考え方

学年によって道具選びの考え方も変わります。習字は何歳から始めるのがよいかも参考にしてください。

1〜2年生

低学年では、まず「最後まで1枚書ける」「書くことがいやにならない」が大切です。この時期は、道具の質を細かく気にするより、

  • 汚れがストレスになりすぎない
  • 準備が簡単
  • 保護者の負担が重くない

ことを優先したほうが続きやすいです。

3〜4年生

少しずつ「とめ・はね・はらい」や字の形も意識しやすくなる時期です。100均中心で始めてもよいですが、続きそうなら筆だけ見直す価値が出てきます。

5〜6年生

高学年になると、「もっときれいに書きたい」と本人の意識が出てくることがあります。その段階では、必要に応じて筆や紙を少しずつ整えていくと、上達の実感につながりやすいです。

小学生の習字道具選びで迷ったときのチェックリスト

迷ったら、次の順番で考えると分かりやすいです。

まず決めること

  • 家で少し試したいのか
  • 学校用として長く使うのか
  • 墨で始めるのか、水書きで始めるのか

家庭での体験なら

  • 半紙
  • 墨液または水書き用品
  • 下敷き代わり

ここから始めれば十分です。

書きにくかったら

  • まず筆を見直す
  • 次に紙を見直す
  • 収納や小物はあとで足す

この順番なら、無駄な買い物をしにくくなります。

100均の道具のままで、1枚見てもらうと「良いところ」に気づける

ここまで見てきたとおり、100均の道具でも小学生の習字は十分に始められます。筆・半紙・墨液・下敷き・文鎮──家庭でのお試しに必要なものは、ほとんどが100円ショップでそろいます。ふでのわ書道教室も、この「ハードルを下げる姿勢」を大切にしています。

そして、同じ道具で書いた1枚でも、人の目が入ると見える景色が少し変わります。「この線、しっかり止まっているね」「バランスの取り方がいいね」という声は、自分では気づきにくいけれど、受け取ると「もう1枚書いてみようかな」という気持ちにつながります。

道具はそのままで大丈夫です。買い足す前に、今持っている筆で書いた1枚を、まず誰かに見てもらう。それだけでも、書くことがぐっと楽しくなります。

まとめ

小学生の習字道具は、最初から高いセットを一式そろえなくても始められます。100均でも、半紙、墨液、太筆、下敷きなど、体験の入口に必要な物はかなりそろいます。学校向けの書道セットは、授業用の一式として考え、家庭でのスタートとは分けて考えるのが分かりやすいです。

そして、もし「安く始めたいけれど、どこで差が出るの?」と迷ったら、最優先で見るのは筆です。初心者には、ややかためで穂が短めの筆が向いており、買った後は正しくおろしてから使うことも大切です。汚れが気になるなら、水書きは十分有力な選択肢になります。

大切なのは、最初から完璧にそろえることではなく、「これなら始められそう」と思える形で、小さく始めることです。ダウンロードしたお手本で自宅練習するときは、お手本の見方・使い方ガイドも参考になります。

「100均の道具のままでも続けられる教室はあるの?」と感じた方は、ふでのわ書道教室もご覧ください。送り迎えなし・LINEだけで完結する小学生向けオンライン書道教室で、100均の道具や水書きでも始められる設計になっています。

よくある質問

Q. 100均の習字道具だけで本当に始められますか?
はい、家庭で「まず1回やってみる」段階なら100均で十分始められます。半紙、墨液、太筆、書道用下敷き、文鎮など、体験に必要な基本パーツはそろえやすいです。学校用の書道セットは「授業で困らないための一式」なので、家庭でのお試しと学校用は分けて考えると整理しやすくなります。
Q. 100均の道具で困りやすいものはありますか?
いちばん注意したいのは筆です。よい筆は穂先がするどく、毛がよくまとまり、書いていて割れてこないものです。100均の筆で始めるのは十分ありですが、すぐ毛先がばらける・線が安定しない場合は、最初に見直すのは筆からがおすすめです。紙の見直しは筆ほど優先度は高くありません。
Q. 買った筆をすぐ使えないのはなぜですか?
筆の穂先は糊で固められているため、使う前に「おろす」必要があります。太筆は約3分の2、細筆は約3分の1を指先でもみほぐし、太筆は水で糊を落として水気をふき取ってから墨をつけるのが基本です。これを知っているだけでも「この筆だめかも」という失敗を減らせます。
Q. 100均の書道道具はどのお店がおすすめですか?
実際に回った中では、セリアが最も品揃えが豊富でした。筆、半紙、墨液に加えて水書き練習シートや文鎮もあります。ダイソーは墨液の種類が最も多く(4種類)、「洗うと落ちやすい」タイプや両面滑り止めの下敷きなど機能性の高い商品があります。キャンドゥは基本的な道具はそろいますが、品揃えは少なめです。お近くの店舗の規模によっても異なるので、大きめの店舗を選ぶのがおすすめです。
Q. 汚れが心配な場合はどうすればよいですか?
水書きで始めるのも有力な選択肢です。墨不要・水で書ける・乾くと消えて何度でも使える・準備や片づけが簡単で、リビングでも取り組みやすくなります。文部科学省の指導でも水書用筆は低学年の運筆練習として位置づけられており、「簡易版」ではなく正規の入口として活用できます。
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